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ここでしか書けない創刊秘話

音楽誌「音に生きる」創刊までの挫折・苦労・感動…悲喜こもごもの本音を編集長が語る!

緊張の合間に

【第21話】
9月に突入。
創刊に向けてお尻に火がついて燃えさかっているのだが、
週末のたびにバイクイベントがある。
こんなせっぱ詰まった状況でも、
イベントはワクワクしてしまう自分が怖い。
第2週の土曜日、残暑を避けるように涼しい岐阜県のスキー場へと出発。
束の間の楽しいひととき、
明日のイベントに備えてスタッフ一同力を蓄える(ってただの飲み会)。
多くのバイクが集まるイベントゆえ、
人の多い観光地のようなところは避ける。
まだまだ世間一般からバイクはあまりいいイメージがない。
音がやかましいのも事実で、
多く集まればそれだけ迷惑になり、
ますますイメージダウンになる。
本気でバイクを愛している連中の集まりが「害」や「悪」になっては、
開催しているこちらも悲しい。
うちのイベントには、毎回2000人前後のライダーが集まるからある程度の広さも必要で、
これらの厳しい条件を満たすのは夏場は利用されないスキー場がバッチリなのだ。

そして運営スタッフにとって楽しみなのが、
こうした観光地ではない土地での地元の人が通う飲み屋に出かけること。
この日も例に洩れず、村に一軒しかないと紹介された店に出かけた。
バンドの練習も大丈夫というくらい、家と家の間が離れている。
街灯もほとんどない暗い道を、心細くなりながらも宿のおばちゃんに言われたとおりに進むと、
やっと発見した。
焼き肉屋のようなメニューに、奴や煮込みといった居酒屋風のものまで、
まっ、なんでもある。
ケイジャンという名の、
ここに来た客がみんな頼むという一品を、
期待と不安の入り交じるなか待つ我々。
出てきたのは?
味付きの鶏肉と山盛りの野菜。
そいつをジンギスカン鍋でグチャグチャと焼く。
うーん、名物…、迷物…。
たしかに、来た客は必ずこれを頼んでつついている。
味の方は…?
まぁ、細かいことを抜きにして、
仲間とワイワイやりながらつつくのだからうまいのは間違いない。
そしてこんな時間はやはり楽しいのである。
この日のメンバーは『音に生きる』には関わっていない。
だが、会社としては初になる、バイク以外のジャンルへのチャレンジは気になるようだ。
「音本(おとぼん・音楽関係の本だからいつしか社内ではこう呼ばれるようになった)の方はどうなんですか?」
「いやぁ、大変だよ。右も左もわかんないんだから」
と、言いつつまったく余裕がないというわけではない。
そもそもバイク雑誌を立ち上げたときもまったく同じ、
やみくもに切り込んでいった。
そんなボクの姿を知っている連中との会話だし、
ゆったりとくつろいでいるせいもあって気分がいいからついつい大口を叩いたりもする。
「いい本にしちゃうよ」

イベント前日の夜。
宿に戻って持ち込んだ焼酎で、
これもいつも通りに2次会。
しかし、普段は眼をこするスタッフたちを寝かさないボクが、
さすがに日々の激務からの疲れと、創刊への張りつめていた緊張からひととき放たれたせいか、
この日は早々に寝入ってしまった。
束の間の戦士の休息?
カワイイ寝顔を見届けたスタッフたちは、
この村にやはり一軒しかないスナックへと出かけていき、
ベテランママさんと地元常連たちに囲まれてカラオケで盛り上がったそうな。
なんだよ、そんなら起こせよ!!