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ここでしか書けない創刊秘話

音楽誌「音に生きる」創刊までの挫折・苦労・感動…悲喜こもごもの本音を編集長が語る!

外部スタッフさん、いらっしゃ〜い

【第6話】
忙しさは相変わらず絶好調のうえ、物件探しは困難を極めていて無意味に時間が奪われていく。
そしてなにより、本のテイストがま〜だ見えてこない。
この時点で出きることを進めようと、協力してくれる外部のスタッフを募ることにした。
いやぁ、便利な世の中だねぇ。
ネットに出ている音楽系のライターや編集者に簡単にコンタクトが取れる。
さっそく来てもらったり、訪問したりでまた時間が忙殺されるのだが、これはなんとなく本が前に進んでいるみたいで気分はいい。
いきなり自分が面倒を見ているアーティストのプッシュを始める人。
話が全然かみ合わない人。

いろんなタイプの方がいるものです。
条件や仕事の方向性、そして、ボクや雑誌の方向性(ぼんやりだが)と合うかどうか。
もう一つ外部に頼りたい人材が、ボクとコンビを組んでくれる人で、出きれば副編集長のポストで迎えたい。
社内の編集部員はバイク雑誌とかけ持ちになるし、音楽業界の仕事に関してはチャレンジャーである。
ボクは常々、一流の人間がさらさらとこなした仕事に対して、ボクたちのようなまだまだ実力は三流なヤツらでも、一生懸命やれば、雑誌においては必ず勝てると言っている(専門書籍とかはヤッパかなわないが)。
そして、一流とは経験に裏付けられているのである。
その持論とは逆行するようだが、いくらなんでも全員が初体験はマズイだろ。
そこそこの実力と経験のある人間を一人でいい、ググッと引き寄せて仕事がしたい。
多くの方に会い「お願いするようでしたら、あらためてご連絡させていただきます」と、面接官のようでえらそうだが、ひとまわり面会させてもらった。
6月の中旬のことで「10月19日は相当タイトですねぇ」とほぼ全員から言われ続けた。
ボクの手元にリストであがってきた方との面会はすべて終わり、手伝ってもらいたい方に再度連絡を入れた。
「まだ固まっていないのでもう少々時間をもらって、発注します。持ち込み企画とかあったらぜひお願いしますよ」と。
一人、気になる人物がいた。
仕事のサンプルをずいぶんと大量に持ってきて、自分のことを次から次へとアピールする。
一方的かというとこっちの話へのリアクションも鋭い。
さらに10月19日のXデイに関しても、問題ないと一蹴。
持ってきた仕事サンプルに目を通すと、クオリティもある。
さらに、帰り際に言い残したセリフもボクにはハマった。
「今度ぜひ一杯やりましょう」
初対面でこのセリフを出せる男は相当なものだ。
ボクもこのセリフはよく使うが、それでも初対面で誘うのは10人に一人くらいの確率、よっぽど「何か」を感じた場合にだ。
この男、誰にでも言うのか? 
それとも「何か」感じたからか?
まあ、のんべえなボクはこの誘いに乗り「一杯やりながら話しませんか?」とTel。
ふたりの再会は飲みながらの席となった。
「雑誌って情熱じゃない。ヒック」
おいおい、また酔っぱらってんのかよと突っ込まれそうだが、これはねぇ、飲ミニケーションという大切な時間なんですよ。
「北村さんのやってきたことってドラマティックだよね、ヒック」
「んなこたぁないよ、印南さんこそ、ヒック」
もう始末の悪いただの酔っぱらいは木に登る登る、2匹の豚さんできあがり。
誰も讃えてくれない栄光を褒めあっているのだった。
だからってわけじゃないよ、くれぐれも。
気持ちの中では、この男と組みたいというのは決まっていた。
彼の自分の仕事ぶりを綴った書籍「音楽系で行こう!」を読んで確信していた。
ただね、編集長と副編集長って、すげぇコンビプレイになるわけじゃない。
長いつき合いにもなるし。
そうするとね、やっぱりね(って歯切れ悪いが)。
きれいな酒飲むヤツの方がいいジャン。
んなもん、仕事に関係あるのかと突っ込まれそうですが、ボクにとっては重要なんですっ。
生ビールを数杯飲んで、2本目の焼酎のボトルが半分になったころ言った。
「コンビ組まない?」と。
こうしてCDに続き副編集長までもが酒席で決まった。
ライターの印南敦史である。
同じくこのころ、ひとつだけだがヴォリュームのある仕事が片付いた。
事務所の移転先がやっと決まったのだ。

ふーっ。